平成13年の児童福祉法の一部改正により、保育士資格が法定化されました。 保育士とは「専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対 する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう」と定義され、保育士に、 より高度な専門性が必要となりました。
これに関連して、保育士養成課程も改定されました。実習内容の増加、実習 期間の延長など保育実習の強化が図られ、実践力や応用力を持った保育士を養 成することが望まれています。
一方、今後10年間に次世代育成支援対策を推進するために制定された「次 世代育成支援対策推進法」を受けて、名古屋市の「次世代育成支援行動計画(な ごや子ども・子育てわくわくプラン)」が策定されました。
これに基づき、子どもの健やかな育ちと子育て家庭への支援を軸に保育所の 様々な施策や事業が展開されていきます。
保育所にはますます地域に開かれた多様な役割が求められ、保育士は、それ らに対応していくために専門性を磨き、保育の質の向上を目指さなければなり ません。
こうした背景のもとで、より効果的で充実した保育実習が実施されるには、 養成校と実習園が同じ目的をもって、密接な連携を図ることが重要です。
この「保育実習の手引」は、今回、養成校のご意見もいただきながら、時代 の要請に応えたものにすること、実習Tと実習Uを区別したものにすることな どを盛り込んで改訂されたものです。保育実習実施要領は保育課が、保育実習 受け入れ要項は園長会が、それぞれの責任で作成しています。
保育実習において、「保育実習の手引」が活用されて実習が円滑に行われ、子 どもの最善の利益をi擁護して次世代の育成を担う保育士の養成に貢献できれば 幸いです。